梅と旦那とトンパ文字
庭の梅と小鳥
年が開けてから季節外れの暖かさで暖冬かと思えば一気に冷え込んだりと、植物も伸びてよいのかじっとしている方がよいのか態度を決めかねているようです。
2月に入ってから庭の梅がぽつぽつ咲きだしています。
庭の隅に餌をまいて鳥を呼んでいるせいか、雀やモズが梅の枝にたくさんやって来るようになりました。
私の部屋は2階でちょうど梅の木と同じ高です。窓からは薄いカーテン越しに雀の鳴き声とともに愛らしい姿がチョコチョコ動くのが見えて、なんとも幸せな気分です。
キジバトも来ますが、梅にはあまり止まりません。
私の故郷の東北のキジバトは野生のハトらしくすっきりスマートでしたが、お茶と蜜柑県のキジバトはぷくぷくです。気候が温暖なせいで餌が豊富なのでしょうか。
言葉は歴史
旦那
先日、「旦那」という言葉について面白い話を知りました。
日本語の「旦那」と英語の"doner"、ダンナとドナー・・・発音が何となく似ています。
それもそのはず、この2つは語源が同じ、サンスクリット語の「ダーナ」なのだそうです。
「ダーナ」には「与える」「施しをする」という意味があります。
それがパトロン的な「お金を出す人」「面倒を見る人」の意味にも使われるようになり、そのうち「妻のためにお金を出す人」=「旦那」となって、日本では夫を「旦那」と呼ぶようになったとか。
一方、西欧には「ダーナ」が「与える人」の意から、donerすなわち「提供者」という言葉として定着したそうです。
ひとつのサンスクリット語が陸沿いに、そして海を超えて反対方向へと伝わっていって
、遠く離れた日本と西欧で使われているんですね。長い歴史の中で、人の移動や交易が起こる度に言葉が交わされていったんだろうな、と想像すると、とてもロマンチックです。
トンパ文字
しばらく前に流行ったトンパ文字も好きです。
「中国のチベット東部や雲南省北部に住む少数民族の一つナシ族に伝わる、象形文字の一種」(wiki)
これがもう、象形文字といっても子供の頃に描いた丸と棒の人の漫画のような愉快な文字なのです。
これが「私」で
これは「泣く」
そして私が一番好きな「なまける」
そのまんまじゃん、とつい突っ込みたくなるような文字ばかりなのです。
言葉や文字はそのままその国の歴史とも言えますが、やっぱり少数言語が失われていってるんですって。
先日の「種子バンク」
goldfrog.hatenablog.jp
のようにどこかに文法書と辞書を永久保存できたらいいのにと思います。
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